川西明峰高校では、ロボットを学ぶ人をサポートするためにリニューアルした、ロボメイツの公式サイト「ロボメイツMAGAZINE」も教材として授業に導入。ゲーム感覚でアームロボットをパソコン上で操作するシミュレーターや、ロボットが活躍するものづくりを学ぶ動画教材などを使って、オンライン学習を行いました。
Webマガジン「ロボメイツMAGAZINE」を教材に
ロボメイツMAGAZINEとは
2022年度に初めてロボメイツの授業を導入した兵庫県立川西明峰高等学校(以下、川西明峰高校)のカリキュラムでは、新たにWebマガジン「ロボメイツMAGAZINE」としてリニューアルしたサイトのコンテンツを教材としました。
このWebマガジンはロボットについて学ぶ人をサポートすることをコンセプトとし、ロボットを「知る」「学ぶ」「体験する」ためのさまざまな情報を掲載しています。
主なコンテンツ
- ロボットの種類
- ロボット関連の仕事
- ロボット導入ビフォーアフター
- ロボット関連企業紹介(検索機能)
- スクール・教材
関連記事:ロボットについて学べるサイト「ロボメイツMAGAZINE」公開
ロボメイツMAGAZINE
高校生のロボット授業への活用
ロボメイツMAGAZINEには、学生に対し、将来の職業としてオペレーターやシステムインテグレータなど、ロボット関連の仕事に興味をもってほしいという目的があります。
「ロボットが危険な仕事をしてくれて人間が楽になる」「自分もロボットと一緒に働くことがある」。
学生たちに、そんな未来を身近に考えてもらえたらと、ロボットの種類や関連する仕事、導入した企業の業務改善例を掲載。
さらに、ゲーム感覚でアームロボットを動かすシミュレーターや、卒業後すぐまたは数年後に就職を控える高校生や中学生、高専生向けに、動画でより具体的なロボットの作業工程を学べる「ロボメイツSTUDY」というコンテンツを用意しました。
アームロボットのシミュレーターゲームで学ぶ
プログラミングでロボットを動かす
「アームロボットシミュレーター」は、ゲーム感覚で楽しくプログラムを組んでアームロボットの操作を体感できる教材で、パソコンの画面に映るロボットを動かします。
アプリのダウンロードは不要で、ブラウザ上で操作するオンライン教材です。
操作はアームを上げる、下げる、先端を開くなど、させたい動作の種類のボタンを選んでいくので簡単です。また、ボタンを押すとゲームさながらの効果音が鳴るので、楽しみながら動かせます。
このシミュレーターを、授業内で高校生が体験してみました。
トップ>スクール・教材>アームロボットシミュレーター
アームロボットシミュレーター
生徒の感想
生徒たちからは、次のような感想が聞かれました。
・発想力で自分の思うようにいった時に達成感があった
・自分で考えていろんなプログラムが組める
・シンプルで楽しみやすかった
・基本がわかりやすく、操作をしっかり学んでどんな学年でも楽しくやれると思う
・アームロボットが3Dみたいに動いていたので、動きが想像できて面白かった
・実際に動かしているのと変わらない感じ
中高生、高専生専用のe-ラーニング動画教材「ロボメイツSTUDY」
企業でロボットの働く動画が教材に
ロボメイツSTUDYは、ロボット導入企業のご協力により作成する、ロボットや作業工程を理解するためのe-ラーニング用教材です。
中学校、高等学校、高等専門学校(高専)専用で、授業で使用し、実際の仕事現場で行われるロボットの作業やものづくりの流れを動画で分かりやすく学ぶことができます。
川西明峰高校の生徒たちも、このオンライン動画教材を通して、作業工程の流れを追いながら、企業がロボットを活用してものづくりを行う様子を見て学びました。
授業後に行ったアンケート調査では、これまでものづくりの生産ラインを見たことがなかった生徒が半数以上で、ほとんどが「面白かった」と回答。「こうすれば動画がもっと面白く、見やすくなる」という高校生ならではのアイデアもたくさん寄せてくれました。これらの貴重な意見は、ロボメイツの教材作りに活かしております。
トップ>スクール・教材>ロボメイツSTUDY
ロボメイツSTUDY
ロボットと働く未来へ
前向きにとらえる生徒たち
アンケート調査では、ほとんどの生徒が、ロボメイツMAGAZINEを「勉強になる内容だった」と答えてくれました。
それでは、ロボットと一緒に働くことをどう考えているのでしょうか。
「人間がロボットに仕事を奪われる」と危惧する声も予想されましたが、高校生からは「面白そう」と前向きにとらえた意見が多く出ました。
ロボットが楽にしてくれる
・単純作業のストレスが減りそう
・人間にはできないこと、大変なことが(ロボットには)できる
・作業を手伝ってくれる
・人間とロボットが協力してできる
ロボットと働くことそのものが楽しい
・トランスフォーマーが好きなので、ロボットと一緒に働くことにロマンを感じる
・シンプルに楽しそう
・ロボットが好きだから
技術の向上
・今でもビックリするぐらい技術が高いので、更に便利になることを考えれば良い
・効率の良いロボットを研究するのは終わりがないから面白い
・自分が考えたことを物にして動かすのはいいことだと思う
授業を終えて
川西明峰高校では、2022年5月から11月までロボット体験授業を実施。5月の開始当初からは理系の生徒が参加し、10月からは高校卒業後に就職予定の生徒が加わりました。
授業を終えた弊社社長、畠中のコメントです。
理系の生徒について
・ロボットや電子工作が好きな生徒が多く、理解度も早かったので驚いた
・関西の有名な機械系の大学である大阪工業大に進学する生徒もおり、ロボメイツMAGAZINEに関して改善点をいろいろアドバイスしてくれた
・動画教材のコンテンツが好評だった
・授業の度に、何台もあるロボットを階段で4階まで運ぶのを手伝ってくれた。「社長、またロボット持ってきてください!組み立ててみたいです」と、人懐っこく話してくれる生徒もいた
就職予定の生徒について
・働くことに対しての意識も高く、受け答えもしっかりしていた
・将来、ロボットと働くことに関してネガティブな気持ちではなく、「一緒に働くのが面白そう」という意見が多かった
また、最後に「生徒からまた来てほしいとの意見が多く、今後もこのプロジェクトは大きくなると感じた」と話しました。
「産業用ロボットって何?」から始まり、アームロボットのプログラミング、ロボットを学ぶ教材の開発、人に教える経験、ロボットの組み立て、現役エンジニアの来校、オンライン教材での学習など。これらのプログラムが、少しでも生徒の関心を高め、「ロボットって面白い!」と進路について考えるきっかけになればと願っています。
まとめ
川西明峰高校では、ロボットを学ぶ人をサポートするためにリニューアルした、ロボメイツの公式サイト「ロボメイツMAGAZINE」も教材として授業に導入。ゲーム感覚でアームロボットをパソコン上で操作するシミュレーターや、ロボットが活躍するものづくりを学ぶ動画教材などを使って、オンライン学習を行いました。これらの授業を経験した生徒たちからは、ロボットと働く未来を前向きに考える意見が多く出されました。