尼崎双星高校編 2021年度⑩ロボット好きな情報技術部員と地元ものづくり企業の交流

活動ブログ
尼崎双星高校編 2021年度⑩ロボット好きな情報技術部員と地元ものづくり企業の交流

尼崎双星高校の「情報技術部」の部員と4日間にわたり活動しました。部活動の一環として訪れたのは、地元・尼崎でさまざまな機械の部品やオリジナルグッズを作る「中野製作所」です。ロボット好きでプログラミング技術に長けた部員たちは、ものづくりの現場を見て、社員から直接話を聞いて、どんなことを感じたのでしょうか。

情報技術部との活動

ロボットやプログラミング技術に優れた部員たち

尼崎双星高校情報技術部は、1986年に尼崎産業高校で同好会として設立し、その後、部として認められ「情報技術部」となりました。2011年に尼崎東高と尼崎産業高の統合により尼崎双星高校が開校した後も同部は継続し、顧問の藤井晴基先生の指導のもと、2021年度は部員10人で活動。ロボットやプログラミングに優れた技術を発揮する部員たちですが、全員が入部当時から得意だったわけではなく、活動を続けるうちに技術が磨かれていったそうです。
商業学科の「課題研究」の時間に授業を行い、ロボット体験イベントを開くことになった一方で、情報技術部の生徒たちも「イベントへ協力します」と言ってくれていました。予定したイベントは新型コロナウイルス感染拡大の影響で残念ながら中止となり、実現しませんでしたが、地元のものづくり企業を見学・取材したり、同部の活動を紹介する動画をつくったりするなど、生徒たちと4日にわたって活動することができました。

地元ものづくり企業と部員との交流が実現

ロボットのパーツに関する悩みがきっかけ

「サッカーロボットの土台となるパーツを金属で作りたいけれど、加工が難しい」という部員の悩みを聞いた弊社社長の畠中が「それなら中野製作所さんに相談してみたら」と提案しました。
「有限会社中野製作所」様は、商業学科の授業にもご協力いただいた、地元・尼崎の「ものづくり企業」です。生徒の悩みについてお話ししたところ、社員さんが快く相談に乗ってくれることになりました。

有限会社中野製作所

記事:尼崎双星高校編 2021年度⑧地元のものづくり企業の見学・取材で仕事の流れや働き方を知る

中野製作所様がご来校。プロの速さと技術に感動

同社の工場長さんは、学校へわざわざ足を運んで部員の相談に直接乗り、どのような材料を使うかや図面に関してアドバイスをしてくれた上、翌日にはさっそくパーツを作ってくださいました。
部員は工場長さんへの感謝とともに、「実際に加工を仕事とされている方からアドバイスをいただけてとても嬉しかった。今までは樹脂を使用して制作していたが、金属で加工された物を実際に見ると感動した」と話し、喜んでいました。同部顧問の藤井先生は長年にわたり教員をなさっており、実はこの工場長さんの高校時代をご存じだそうです。こういったところにも地元企業ならではの縁を感じます。

次は部員が中野製作所様を見学・取材

学生がつくるシゴト図鑑「ワザカタログ」

シゴト図鑑「ワザカタログ」冊子。2020年のVol.1(左)、2021年のVol.2

インターンシップコーディネート「ワカモノ―ト」事業の一つに、大学生・高校生が自らの目線で地元企業を取材して冊子とWebの自社メディアで紹介する、シゴト図鑑「ワザカタログ」があります。
2020年のVol.1(写真左)制作時には、尼崎双星高校の当時の生徒に企業取材・仕事体験へ協力してもらいました。その縁から、2021年にVol.2の冊子(写真右)を持って同校へ訪問した際、ロボットをテーマにした授業を行うアイデアが生まれました。
今回の同校との活動では、情報技術部と商業学科の生徒がそれぞれ中野製作所様の企業取材体験を行いました。

技術や機械を駆使したモノづくりの現場へ

企業訪問に参加したのは部員のうち8人。生徒たちは、樹脂加工に使う機械や材料、加工後の製品を見せてもらいながら社員さんから説明を受けました。また、同社のオリジナルグッズがずらりと並んだ棚を前に、3Dプリンターでの製作についても教えていただき、リアルなものづくりの現場を見学できました。生徒はそれぞれ、機械や作業風景を自ら写真におさめたほか、社員さんへのインタビュー取材を行い「ワザカタログ」レポートにまとめました。そのレポートは後日、同社へお送りしました。
当日同行した弊社社長の畠中によると、生徒たちの目の輝きが素晴らしく、質問がマニアックで、同社の工場長もとてもよく話してくださったそうです。

部員の感想

企業見学・取材後の部員の感想です。
実際に自分が行う場合に置き換えて考えた、具体的なコメントが次々と飛び出しました。
「さまざまな機械を使用して顧客の要望に応える姿勢に、とても興味がわいた。どの材料をどの機械で加工すれば良いか考えることに僕も挑戦していきたい。仕事でもやってみたいし、図面や話し合いを通して顧客とコミュニケーションを取れるようになりたい」
「図面1枚から『実際に加工したらどう仕上がるか』を想像することは、とても大切な能力だと分かった」
「社員さんのインタビューで聞いた『部品加工で課題が見つかった時、解決するためにどうするか考えることが多い』という話にとても共感できた」。
普段からロボットやプログラミングなど課題解決に取り組む部員たちにとっても、意欲を大いに刺激する体験になったようです。

まとめ

尼崎双星高校の「情報技術部」のロボット好きでプログラミング技術に長けた部員たちが、4日間にわたり活動しました。部活動の一環として、同じ尼崎市内にあり、さまざまな機械の部品やオリジナルグッズを作る「中野製作所」の社員と交流し、同社を訪問。部員たちはものづくりの現場の見学や社員の取材を行い、ワザカタログレポートを作成しました。機械や加工について自分のこととして考えた生徒もおり、未来へつながる体験になりました。
ここまで2021年度の尼崎双星高校との活動について、10回にわたり連載をしてまいりました。2022年度も活動を行いますので、その模様もレポートしていきます。

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